入れ歯は早めに 歯抜けたまま…肩こり、頭痛

加齢とともに、歯周病や虫歯などで自分の歯を複数失う高齢者は多い。補う処置として一般的なのが、入れ歯だ。抜けたままにせず、自分に合ったものを作り、正しく手入れをして食事を楽しみたい。

兵庫県三田(さんだ)市の女性(72)は今年3月から、歯周病のために抜いた右下奥の2本の歯の代わりに、部分入れ歯を使っている。「入れ歯はお年寄りのものという印象があり、少し抵抗があったけれど、かめなかったピーナツなども食べられるようになった」と喜ぶ。

大人の場合、親知らずを除いて歯は上下で計28本あり、国や日本歯科医師会は、80歳になっても20本以上の歯を保つ「8020運動」を推進。厚生労働省が6年ごとに実施している歯科疾患実態調査によると、2005年に25%だった達成率は11年には40%となったが、半数以上が多くの歯を失っているのが現状だ。

通常の治療に加え、高齢者や障害者の訪問治療も行う同市の歯科医院の院長、大槻栄人(ひでと)さんは「歯が抜けてしまったら、できるだけ早く処置を」と話す。かむ力が弱くなるだけでなく、なくなった部分の周囲の歯が徐々に傾き、かみ合わせが悪くなるからだ。

その結果、肩こりや頭痛を引き起こしたり、歯並びが崩れることで入れ歯などの処置がしにくくなったりする。「よくかむことは、血液の循環が活発になるなど全身の健康にも影響する」と話す。

入れ歯には、失った箇所を義歯で補う部分入れ歯と、上または下の歯を全て失った場合の総入れ歯がある。いずれも入れ歯に使う材料によって、健康保険が適用されるかどうかが決まっている。

例えば、総入れ歯の場合、口中の粘膜を覆う部品は、プラスチックの樹脂なら健康保険を使える。金属にすると、プラスチックより薄く作れるため違和感が減り味も感じやすくなるが、自費診療になる。

入れ歯の使い始めは違和感や痛みに悩む人が多い。大阪歯科大高齢者歯科学講座教授の小正(こまさ)裕さんは「人工物なので最初は違和感があり、かむ力も自分の歯でかんでいた時よりかなり弱く、慣れるまで1か月程度かかる」と話す。強い痛みや不具合がある場合は無理せず、診察を受ける。

日々の手入れも欠かせない。小正さんによると、口腔(こうくう)ケアの大切さが介護現場などでも注目されるようになった。入れ歯に汚れがついたままにしておくと、口の中の細菌が肺に入って「誤嚥(ごえん)性肺炎」を起こす危険もあるからだ。

使い続けると入れ歯は徐々にすり減り、歯茎などの状態が変わって合わなくなってしまうことも。小正さんは「正しく使い、手入れをすることが重要。半年に1回は定期検診を受けてほしい」と話す。

◆「入れ歯の手入れ」主なポイント

▽毎食後、外して流水をかけながらブラシで汚れを落とす

▽部分入れ歯は金具の内側や、入れ歯と金具の境目に汚れがたまりやすいので注意する

▽使い続けると、歯茎や残っている歯に負担がかかるので、就寝時は入れ歯を外す

▽乾燥すると変形やひび割れが起きることがあるので、夜間は水を入れた容器で保管。市販の入れ歯用洗浄剤を使うと臭いや細菌、茶渋、たばこのヤニなどを落とすのに効果的(小正さんの話を基に作成)

2013年6月7日 読売新聞)

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入れ歯は早めに 歯抜けたまま…肩こり、頭痛 への1件のコメント

  1. Lavonn より:

    Grade A stuff. I’m unbtasuioneqly in your debt.

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